なるほどこばなし ~梅雨の晴れ間


この季節に見られる梅雨の晴れの日を、昔の人は
「五月晴れ(さつきばれ)」と呼びました。
そんな五月晴れについて調べてみました。
 

【梅雨の晴れ間を「五月晴れ」と呼ぶのはなぜ?】

「今日はまさに五月晴れ!」
そんなふうに、爽やかに晴れた初夏の日に思わず口にしたくなる言葉ですよね。
ですが、実はこの「五月晴れ」、本来の意味をご存じですか?
現代では「5月のカラッと晴れた日」を指して使われることが多いのですが、もともとは旧暦の「五月(さつき)」=現在の6月頃を指し、梅雨の時期に訪れる“貴重な晴れ間”のことを「五月晴れ」と呼んでいたのです。
つまり、「五月晴れ」とは、梅雨空の合間に顔を出す晴天のこと。
雨が続いたあとに、ふと差し込む太陽の光にホッとしたり、洗濯物を一気に干したくなったりする、あの“ありがたい晴れの日”のことなんですね。

 

【実は「五月晴れ」は“梅雨の季語”!】

俳句や短歌の世界では、季節感を大切にするため「季語(きご)」という言葉が使われます。
「五月晴れ」は、そんな季語のひとつで、“夏”の季語として、梅雨の時期を表す言葉なんです。
たとえば、『五月晴れ 洗ふて干して 母のシャツ』
(梅雨の晴れ間に母のシャツを洗って干した、という情景)
といった俳句のように、日常に寄り添った晴れ間の喜びを詠むのが「五月晴れ」の魅力です。

 

【現代では“初夏の爽やかさ”の代名詞にも】


最近では、旧暦の感覚が薄れたこともあり、「五月晴れ」は5月の青空を指す言葉として定着しつつあります。
気象庁などでも、「5月の晴天」を「五月晴れ」と表現することもあり、本来の意味と“現代的な使い方”が、共存している状態です。

どちらも間違いではなく、「五月晴れ」という言葉が持つ爽やかさや心地よさが、時代を超えて人々に愛されている証なのかもしれませんね。

 

【晴れ間がくれる、心の余白】

長雨や湿気にちょっと気が滅入りそうな梅雨の時期。
そんななかで訪れる「五月晴れ」は、空を見上げたくなるような希望の象徴かもしれません。
この季節ならではの、短い晴れ間を大切に。
お天気に誘われて、少し外を歩いたり、洗濯物を思いっきり干したりして、心も軽くなる一日を楽しんでみてはいかがでしょうか?


総文堂でご紹介しているカレンダーの中にも、そんな「空の魅力」を存分に味わえる作品があります。

たとえば――
・青空と白い雲のコントラストが印象的な風景
・夕焼けや星空、心が静かに落ち着く空模様
・幼い頃に見上げた空を思い出すような、やさしいタッチのイラスト

どれも“日常のなかの晴れ間”のように、そっと気持ちを明るくしてくれるカレンダーです。
今回は、梅雨の晴れ間にあらためて太陽のありがたさを感じさせてくれる「太陽のカレンダー」を1点、
穏やかな日本の朝を感じさせるカレンダーを1点、
そして、眺めているだけでほっこりと癒される「かわいらしい小人のカレンダー」をご紹介します。

 

【SB-027 輝く太陽】


見ていて気分が晴々するような、太陽の輝きに照らされた美しい日本風景。
明日への希望を感じさせてくれる写真集。

表紙:赤岳第一花園より/北海道
1月:本栖湖と富士山/山梨
2月:美ヶ原高原/長野
3月:五郎河川敷/愛媛
4月:海津大崎/滋賀
5月:美の山公園/埼玉
6月:猿壺の滝/兵庫
7月:日の出公園/北海道
8月:三ノ倉高原 喜多方市/福島
9月:高ボッチ高原/長野
10月:内山牧場大コスモス園/長野
11月:奥入瀬渓流/青森
12月:田原海岸/和歌山

 

【NK-115 四季の朝】


四季の表情が豊かな、日本の朝の風景を集めました
1-2月/富士山(静岡)
3-4月/又兵衛桜(奈良)
5-6月/菊池渓谷(熊本)
7-8月/白川郷(岐阜)
9-10月/保津川(京都)
11-12月/美瑛町(北海道)

 

【SG-213 森の小人たち】


小人たちのファンタジーワールド – 野山で遊んだ優しい想い出

※中村都夢氏創作の小人たちの変装的な世界です。
※大安入りです。

 

【まとめ】

長い雨も、忙しい毎日も、カレンダーの1ページをめくるたびに、少しずつ気持ちをリセットできたら素敵ですね。

「五月晴れ」が教えてくれるのは、どんなに曇った日も、やがて晴れるということ。
そんな空のメッセージを、ぜひカレンダーの中にも見つけてみてください。
空模様のように、心がやわらかくなる一冊を、今年もぜひ見つけてくださいね。