なるほどこばなし 「雨の名前、知ってますか?」〜日本語に見る美しき雨の表現〜


鬱陶しい梅雨の季節がやってきました。
皆さまは毎年この時期、どのように過ごされていますか?

洗濯物がなかなか乾かずため息が出たり、傘を持ち歩く煩わしさや、足元の濡れに憂鬱な気持ちになったり…。
一方で、庭の水やりの手間が省けてちょっぴり助かる、色とりどりのアジサイが咲き誇り、ふと心が和らぐ。
静かな雨音をBGMに、ゆったりと読書にふける——そんな梅雨ならではの楽しみ方もきっとあるはずです。

今回は、そんな雨の季節にちなんで「雨の種類」について調べてみました。
普段何気なく過ごしている雨の日が、ちょっと特別に感じられるかもしれません。
 

【大雨の種類】

● 大雨 (おおあめ)…大量に降る雨。大雨注意報の基準を超える雨。
● 強雨 (きょうう)…大量に降る、強い雨。

● 豪雨 (ごうう)…大量に降る、激しい雨。

● ゲリラ豪雨…限られた場所に短時間集中的に降る、急激な強い雨。

● ゲリラ雷雨…雷を伴ったゲリラ豪雨。

● 集中豪雨…限られた場所に集中的に降る激しい雨。警報基準を超えるような局地的な大雨。

● スコール…短時間に猛烈に降る雨。熱帯地方で雨を伴ってくる突発的な強風による。

● 鉄砲雨 (てっぽうあめ)…大粒の鉄砲のような強烈な雨。

● 篠突く雨 (しのつくあめ)…細い竹や篠で突くような、激しく降る雨。

● 飛雨 (ひう)…風が混じった激しい雨。

 

【小雨の種類】

● 小雨 (こさめ)…それほど長くない時間降っても止む弱い雨。総降水量1㎜未満。
● 疎雨 (そう)…まばらに、ポツポツと降る雨。

● 霧雨 (きりさめ)…霧のように細かい雨。雨粒の大きさが0.5㎜未満の雨。

● 細雨 (さいう)…あまり強くない、しとしと降り続く雨。

● 微雨 (びう)…急に降りだすがすぐ止む、それほど強くない濡れてもすぐに乾く程度の雨。

● 小糠雨 (こぬかあめ)…音を立てず静かに降る、糠のようなとても細かい雨。

● 天気雨 (てんきあめ)…晴れているのに降る雨。

● 天泣 (てんりゅう)…空に雲がないのに降ってくる細かい雨。

● 狐の嫁入り (きつねのよめいり)…太陽が出ているのに降る雨。

 

【降り方で変わる名前の雨】

● 通り雨 (とおりあめ)…さっと降りだし、すぐに止む雨。
● 俄雨 (にわか)…急に降りだして、しばらくすると止んでしまう雨。

● 驟雨 (しゅうう)…急にざっと降りだし、すぐに止む雨。

● 叢雨 (むらさめ)…降り方が激しくなったり、ゆるくなったりする雨。「村雨」「群雨」。

● 鬼雨 (きう)…鬼の仕業ともいえるような、急で激しい雨。「ゲリラ豪雨」の和名。

● 肘傘雨 (ひじかさあめ)…急に降りだす雨。笠をあぶる暇もなく、肘で頭を覆う様子が由来。

 

【長く降り続く雨】

● 長雨 (ながあめ)…数日以降降り続く、まとまった雨。
● 陰雨 (いんう)…しとしと降り続く陰気な雨。「淫雨」。

● 地雨 (じあめ)…強さが一定の長く降り続く雨。

● 連雨 (れんう)…漢字通り、連日降り続く雨。

● 霖雨 (りんう)…連日降り続く雨。

● 積雨 (せきう)…積もっていくように、長く降り続く雨。

● 宿雨 (しゅくう)…前夜から降り続く雨。

● 漫ろ雨 (そぞろあめ)…それほど強くはないが、降り続く雨。

 

【季節ごとに呼び名が変わる雨】

● 秋雨 (あきさめ・しゅう)…秋に降る冷たい雨。夏から秋にかけての移行期に現れる、秋雨前線による。
● 冷雨 (れいう)…晩秋に降る、しとしととした冷たい雨。

● 白驟雨 (はくしゅうう)…秋に降る、雨粒の大きい激しい雨。

● 秋微雨 (あきついり)…秋に降る長雨。「秋入梅」。

● 秋時雨 (あきしぐれ)…晩秋に降る、降ったり止んだりする雨。

● 伊勢清めの雨 (いせきよめのあめ)…宮中行事である、神嘗祭が執り行われる、陰暦9月17日の翌日に祭祀の後を清める雨。

● 秋湿り (あきしめり)…秋の長雨。

● 秋霖 (しゅうりん)…秋の長雨。

 

【風習や言い伝えにまつわる雨】

● 外持雨 (ほまちあめ)…限られた場所、人にだけを潤す俄雨。「帆待雨」とも書き、船頭が船主と内密に契約外の輸送をして不正に収入を得ることや、定収入以外の臨時収入を指す。
● 洗車雨 (せんしゃう)…陰暦7月6日、七夕の前日に降る雨。彦星が織姫に会う際に使用される牛車を洗う水といわれている。

● 酒涙雨 (さいるう)…七夕に降る雨。雨によって会えなくなった彦星と織姫が流す涙といわれている。

● 作り雨 (つくりあめ)…打ち水のこと。

● 樹雨 (きさめ)…濃霧の森林を歩いている時に、葉から滴り落ちてくる雨


雨の表現一つひとつに、こんなにも多くの言葉があるなんて、改めて日本語の美しさや自然への感受性の豊かさを感じますね。

さて、そんな雨の風景や空模様を日々感じられるよう、“空”をモチーフにしたカレンダーを3点ご用意しました。
季節や天候の移ろいを楽しめるデザインですので、ぜひお気に入りの一枚を見つけてみてください。

 

【TD-789 空いろ3ヶ月eco-上から順タイプ】


室内に広がる「爽やかな空」環境イメージにピッタリ!

◆環境にイイ3つの理由◆
【1】資源の効率的な利用を考えてつくりました。14ヶ月をわずか6ページの紙で編集した省資源カレンダー
【2】石油系溶剤を使用していないバイオマスインキを使用
【3】森の若返りを促進する、植林木を原料とした植林紙を採用しました。



【IC-258H イン・ザ・スカイ(空と雲の物語)】


「空」と「雲」をテーマにした心やすらぐ、いやし系カレンダー。
「満天の天の川」、「真っ青な空に大きな入道雲」、幼い頃に見上げた数々の空・・・。
パステル調の優しいタッチでふんわり描かれた、空の魅力溢れるカレンダーです。
癒しと安らぎをこの空とともに。
各月 風物詩のワンポイントイラストが付いています。



【NK-134 SORA-空-】


日本、世界、季節、朝夕、色々な空の表情が楽しめます。
ふと空を見上げたとき、そこにはまた違った美しさが広がっています。
そんな“空模様”の変化を楽しめるカレンダー。
季節とともに表情を変える空の風景は、日々の暮らしに彩りを添えてくれるはずです。



 

【まとめ】


雨の表情は実にさまざま。降り方や季節、情景によって名前があり、それぞれに趣があります。そんな繊細な違いに目を向けることで、何気ない雨の日にも豊かな感性を育てられるかもしれません。
そして、雨が止んだその先に広がる空もまた、私たちの心を癒してくれる存在です。季節ごとに表情を変える空の美しさを切り取ったカレンダーは、そんな毎日の中でほっとできる時間をそっと与えてくれます。
雨音に耳を傾け、空を見上げる。
そんな静かなひとときを、暮らしの中に取り入れてみませんか?

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